タッチング
愛犬のしつけの基本は、飼い主さんと愛犬が、主従関係であることです。
そして主従関係を確立する方法として、次の3つをご紹介しました。
ここでは、この中からタッチングのやり方についてご紹介させていただきます。
タッチングは、ホールドスティールの延長線上にありますので、 ホールドスティールができていない場合は、ホールドスティールをしっかりとできるようにしておいて下さい。
タッチングの目的
まずタッチングの目的は、「体の敏感な部分を触られても安心できるほど飼い主を信頼し、 犬の服従本能を育て、従属的にすること」です。
タッチングの開始時期
タッチングは、ホールドスティールの延長になりますので、ホールドスティールと同様に、 できるだけ早い時期から始めて下さい。
犬が家に来たその日から始めるのがベストです。
タッチングのやり方
1.ホールドスティールの状態から両前足を持ち、 前に持ち上げ、そしてゆっくりと「フセ」の体勢にします。
2.フセの体勢から体を横向きにして、耳、鼻、背中を優しく撫でます。
3.今度は仰向けにして、鼠蹊部(そけいぶ)や脇腹を優しく撫でます。
鼠蹊部とは、脚の内側やももの付け根のことです。
耳、脚、尾など、体の先端部分まで、しっかりと優しく丁寧に触ってあげて下さい。
4.タッチングを終了するときは、一旦フセの姿勢に戻してから、 ホールドスティールの姿勢にして、終了して下さい。そして、褒めてあげて下さい。
以上がタッチングのやり方です。
タッチングの注意点
タッチングを行う上での注意点が2つあります。
◆1つ目は、
もし犬が抵抗する素振りを見せたら、無言で犬に覆いかぶさって下さい。。
犬の動きが収まって、飼い主に体を預けるようになったら、「ヨシヨシ」と褒めて、体を撫でてあげて下さい。
あまりにも抵抗するようならば、エサを使って、食べさせながら各姿勢をとらせてもいいでしょう。
◆2つ目は、
犬が抵抗している時に、タッチングを中止しないで下さい。
犬が抵抗している時にタッチングを中止してしまうと、 犬が「抵抗すれば自由になれる」と学習してしまいますので、抵抗中には決して止めないで下さい。
成犬は抵抗力が強くなりますので、十分な注意が必要です。
もしまだタッチングを行っていなかったら、ぜひ今日から始めて下さい。